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文化時報社 について

文化時報社は大正12年に創刊以来、伝統ある寺社に取材し各神社、総大本山、教団、全国寺院の動向や情報、教団関連の学園や関連業者の記事を掲載した宗教専門紙『文化時報』を発行しており教団同士の情報交換にも役立っています。

西国巡礼の憩いの場に 大阪の総持寺で「寺カフェ」

 高野山真言宗の準別格本山で西国三十三所観音霊場第22番札所の総持寺(大阪府茨木市)に、寺カフェ「ポタラ」と新しい客殿がお目見えした。いずれも西国巡礼の時に巡礼者が滞在できる憩いの場となっており、中西隆英住職は「ほっと心安らぐひとときを過ごしてほしい」と話している。

 「ポタラ」はとんがり屋根が連なるユニークな形の建物。観音浄土を意味する古代サンスクリット語のポータラカ(補陀洛)の山並みをイメージした。ガラス越しに日差しが降り注ぐ店内では、日替わりランチやカフェメニューが楽しめる。開店は15日から。
 
 総持寺は、庖丁道の祖とあがめられる藤原山蔭(824~888年)が開山した。毎年4月18日には山蔭流庖丁式を行うことでも知られ、料理とは縁が深い。「ポタラ」の完成を記念して行われた式典には、特別に庖丁式が披露され、大阪のホテルの和食料理長が式庖丁をとった。
 「ポタラ」では、関西一円で活躍する一流料理人らが名を連ねる「山蔭流京奉会」から2人が常勤で腕をふるう。

(詳細は文化時報12月11日号をご覧ください)
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家庭巻き込み情操教育 浄土宗宗門校にみる伝道のヒント

 浄土宗関連の学校や幼稚園が、日常生活に仏教行事を取り入れることで、子どもたちに宗教心を芽生えさせる取り組みを進めている。仏教離れや寺院離れが叫ばれる現代社会では、家庭の中で宗教に触れる機会が少ないのが実情。菩提寺に対するニーズで最も低いのが「教えについての情報提供」という調査結果すらある中で、伝道のヒントは保護者を巻き込んだ情操教育にあると言えそうだ。(大橋学修)

 全日本仏教会と大和証券が2019年2~3月に行った調査(回答者数7412)では、「菩提寺から提供を希望する情報」のうち最も多かったのは「年忌法要のお知らせ」の40.9%。次いで「彼岸法要やお盆法要等の案内」の33.2%となり、「教えについての情報提供」は15.9%と最も低い結果にとどまった。
 
 家庭に仏教が届いていない状況にあって、浄土宗の宗門校はどのような取り組みをしているのか。

■音楽法要の力

 東海中学校では、音楽や宗教の授業で仏教讃歌 や宗歌を学び、全校生徒 千人余が参加する音楽法要を毎年、総本山知恩院で営んでいる。

 また、創立記念日に合わせたOBの物故者追悼法要など、少なくとも年3回は音楽法要を開催。日々の行事でも仏教精神に基づいた講話を行い、念仏を10回唱える「十念」を日常的に行っている。
 
 佐藤泰年東海中・高校長は「音楽法要や日々の生活の中で宗教心を学び、それぞれの子どもたちが自分の生き方を振り返る機会になればと考えている」と語る。生徒た ちは初めのうち、仏教行 事への参加について〝や らされている感〟がある というが、卒業後の一番 の思い出は知恩院での音 楽法要、と答える生徒が 多いという。
 
 音楽法要見学のため、個人的に知恩院を参拝する保護者もいる。希望者が増えてきたため、学校側は中学2年の保護者を対象とした団体参拝を、音楽法要とは別に企画するまでになった。

■法話を聴聞

 華頂幼稚園では、成道会などの仏教行事を行い、儀礼のたびに仏法僧をテーマとした話を園児たちに伝えている。また、希望する保護者らが園児を連れてきて交流する「きらきらサタデー」を隔週土曜日に開催し、親子で共に学ぶ機会を設けている。
 
 園児と保護者が参加する七五三の知恩院参拝を毎年行っていたが、今年は希望する保護者のみを対象とした参拝を企画した。

 法然上人御堂で日中法要に参列した後、重要文化財の大方丈で法話を聞き、華頂弁当の接待を受けて、諸堂参拝を行った。
 
 保護者団体「あゆみ会」の西山真妃会長は、神社仏閣に対する関心はあったものの、知恩院の御影堂を参拝するのは初めて。今回は会長を引き受けたのをきっかけに参加した。「法話を聞いたことが、自分を見直す機会になった。この場に来たからこそできた経験だと思う」と話していた。
 
 東海中学校と華頂幼稚園は、いずれも日常生活の中に仏教行事を取り込み、仏教精神に基づく教育を進めている。さらには子どもたちを通じた保護者との交流で、家庭に仏教への関心を持たせ、参拝や法話の聴聞といった宗教的な行動につながっている。ここからいかに宗教心を芽生えさせるかが、現代の僧侶に求められている。

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大型仏具をウィンチで搬入 知恩院

 浄土宗総本山知恩院の御影堂大規模修理が最終段階に入った。今月から大型荘厳仏具の搬入が本格的に始まり、2020年2月末までに満譽 尊照上人尊像などの遷座を完了させる。
 
 外陣正面の「明照」と記した勅額(修復・大西法衣佛具店)を4日に掲げ、翌5日には重さ約150㎏の六角照明灯籠(同・安藤)の設置が行われた。堂内に仮設足場を設け、ワイヤーを掛けた鋼管のきしむ音が響く中、ウィンチで慎重に吊り上げた。安藤の担当者は「この灯籠を手掛けた職人の息子が修復を担当した。こうして任せていただくことで、日本の伝統的な技術が継承される」と話している。
 
 内陣の左右に対で吊り下げる幢幡(修復・若林佛具製作 所)は、9日に作業を開始。下旬には、畳6枚分の大きさに相当する大前机や、大常花の搬入を行う予定だ。西浦道哉御影堂修理事務局長は「くすんでいた仏具が美しい姿で戻ってきた。こんなにきらびやかで良いのかと、逆に考えてしまうほどになった」と話していた。

(詳細は文化時報12月11日号をご覧ください)
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比叡山麓にほら貝の音 天台宗一斉托鉢

 天台宗は、恒例の全国一斉托鉢を開始した。比叡山麓の大津市坂本では1日、森川宏映座主を先頭に、杜多道雄宗務総長や小堀光實延暦寺執行ら、宗派や延暦寺の職員ら約100人が浄財を募り、ほら貝の音を響かせた。
 
 天台宗の社会活動「一隅を照らす運動」の一環で、34回目。年の瀬に全国約50ヵ所で実施し、同日は約20ヵ所で行った。浄財は歳末助け合い募金などに寄託される。

(写真は一部加工しています)
(詳細は文化時報12月7日号をご覧ください)
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新春迎える「福かさね」 伏見稲荷大社で準備始まる

 伏見稲荷大社(中村陽宮司)で新春の縁起物「福かさね」を作る迎春準備が始まり、神楽女7人が作業に取りかかっている。
 
 稲穂、守矢、絵馬、しるしの杉を組み合わせて作る「福かさね」には、五穀豊穣や魔除け、開運の願いが込められている。
 
 今年初めて準備を行う神楽女の星彩音さん(18)は、「令和になって初めてのお正月を良い気持ちで迎えていただけるよう、心を込めて作っています」と話していた。

 20日ごろから助勤者も加わり、作業が本格化。1万5千組を用意し、元日から参拝者に1組2500円で授与する。

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「おてらのでんき」1月関西へ 関東にも進出、事業拡大

 浄土真宗本願寺派の僧侶らが昨年10月に立ち上げ、中国地方で「おてらのでんき」事業を展開する新電力会社「TERA Energy」(京都市右京区、竹本了悟社長)が来年1月1日、関西圏に進出することがわかった。4月以降は関東圏での供給も手がける見込みで、12月末までに1000件の契約を目指す。

 「おてらのでんき」は、寺院や保育園などの寺院関連施設に、安価で安心な電力を供給する仕組み。電気料金の一部は「ほっと資産」として積み立て、寺院や社会性の高いNPO法人などへ寄付する。
 
 本願寺派関連のNPO法人「京都自死・自殺相談センターSotto」の代表を務める竹本社長らが、活動を通じてなじみのあった広島県を中心に展開。これまでに寺院や事業所など約110件の契約を結んだ。

(詳細は文化時報12月7日号をご覧ください)
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その名も「プロボーズ大作戦」22日神戸で開催

 全国各地で僧侶有志が町に出て人々と話し合う「ボンズくらぶ」の代表8人が一堂に会する「プロボーズ大作戦仏義カモスミーティング5&5」が12月22日、神戸市兵庫区の喜楽館で開かれる。来場者の質問に僧侶が答えながらトークを繰り広げる会で、仏教の原点である「対機説法で、人生に悩む人たちに道標を示す。

「ボンズくらぶ」は、仏教僧がお寺以外の場所で膝を突き合わせて話し合う場を作ろうと、杉若恵亮京都代表(日蓮宗)らが約30年前に開始。現在は東京や大阪など全国11ヵ所で活動している。今年10月には、北聖社(大竹真史社長)と協力し、杉若代表ら各地の代表4人が参加した「仏教講座in琴似ほえるボンズばとるリターンズ」を札幌市内で開いた。
 
 全国の代表が集う会は 昨年の神戸に引き続き2回目。杉若京都代表を座長に、露の団姫大阪代表(天台宗)を進行役として、僧侶が横並びで参加者の悩みや疑問に答える。昨年は約200人が集まり好評を得た。

(詳細は文化時報12月4日号をご覧ください)
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令和初の「大福梅」 北野天満宮

北野天満宮(橘重十九宮司)で、正月の縁起物として授与される「大福梅」の包装作業が始まった。境内神域で調製された梅の実6粒に裏白を添えて奉書紙で包まれる。
 
古来より元旦の祝膳に欠かせないものとされ、お茶や白湯に入れて飲まれる。令和初の「大福梅」は実りがよく、大粒がそろったという。約3万袋を用意。事始めの12月13日から終い天神の25日ごろまで授与される。初穂料は700円。

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但馬弘氏、宗務総長継続へ 真宗大谷派

 真宗大谷派の与党会派・真宗興法議員団は3日に代表選を行い、但馬弘代表(60)が再選した。但馬代表は宗務総長を継続していくこととなる。

 宗議会議員65人のうち、興法議員団には46人が所属している。出席者44人が投票し、但馬代表が24票、富田泰成議員が13票、白票7票だった。
  
 当選した但馬代表は議員団代表、宗務総長としての3年間の実績を訴え、今後控える門首継承や行財政改革、宗憲に関する課題、団内の情報共有と議論の活性化に取り組んでいくことを訴えていた。富田議員は団内で の議論の希薄さや、宗内の風通しの改善を掲げ、副議長職を辞して立候補したが、及ばなかった。
 
 今回の代表選は3年の任期制を導入して初めての選挙となり、立候補者が挨拶文を事前に送付して所信を表明するなど、これまでとは趣の変わった選挙となった。今後は幹事長の選任や内局改造の人選が注目される。
 
 【プロフィール】但馬弘代表
 石川県小松市・興宗寺住職。大谷大学卒。宗議会6期。三浦内局と第2次里雄内局で参務。真宗興法議員団 幹事長を歴任。2016年12月から宗務総長。

 (詳細は文化時報12月7日号「教界展望」をお読みください)
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クラウドファンディング花盛り 仏教界で活用される理由とは

 インターネットを通じて幅広く事業資金を募るクラウドファンディングに、伝統仏教教団や有名寺院が取り組む例が増えている。浄土宗の大本山増上寺は伽藍の改修事業で導入し、真言宗醍醐派の総本山醍醐寺は災害復旧費用を募った。いずれも目標金額を上回る浄財が寄せられており、好評を博している。
 
 増上寺が導入したのは、開宗850年慶讃事業の一環である大殿の屋根瓦総ふき替え。11月15日に目標金額200万円で募集を始めたところ、2週間を待たずに目標金額を大幅に超えた。支援者数も目標の200人を上回る289人に達した。

 ふき替えは、劣化が進む大殿の屋根瓦約6万枚を、軽量で耐久性の高いチタン製瓦にする。予算は約14億円で、資金の大部分は関係寺院や檀信徒からの勧募と自己負担でまかなう。このため、必ずしもクラウドファンディングで資金を調達する必要はなかった。

(詳細は文化時報11月30日号をお読みください)