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高僧和讃講義(二)―曇鸞― 延塚知道 著〈方丈堂出版〉

高僧和讃講義(二)―曇鸞―

延塚知道 著〈方丈堂出版〉

 

親鸞が和讃にしたためた感動を共有するために、「七高僧」を親鸞のまなざしで学ぶ。七高僧の第三祖とされる曇鸞は中国南北朝時代の僧で、中国浄土教の開祖とされる。

親鸞は『教行信証』で真宗仏教を述べるときに、釈尊の教えに従って「超世」「凡夫の救い」「名声」を必ず押さえる。その三つの事柄が全部そろった伝記という面からみれば、曇鸞の生涯が一番明確だったと思われる。難しい思想表現ではなくて、見れば誰でもわかる生活の事実として曇鸞の伝記は詠われ、具体的な生き方で真宗を教えた曇鸞が讃仰されている。

親鸞はどこで七高僧を決定したか。また親鸞が各祖師に担わせた役割とは何かを、初めて解明した待望の講義録集の第2巻。

定価2200円。方丈堂出版(☎075―572―7508)。

宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌音楽法要[楽譜]〈東本願寺出版〉

宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌音楽法要[楽譜]〈東本願寺出版〉

 

真宗大谷派では宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌を機縁として、新美徳英氏による音楽法要曲が作られ、毎年の真宗本廟報恩講で厳修されている。

法要曲は全国の別院や寺院でお勤めできるよう編成。全国各地で音楽法要によるお勤めが行われることを願い、『宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌音楽法要[楽譜]』を新 たに発刊した。

本書は、青少幼年センターで取り扱っていた同書の装丁を整え、楽譜の一部を修正。唱和する人が練習や本番でそのまま使用できるよう大判で開きやすい体裁とし、表紙は厳かなイメージで仕上がっている。

出仕曲、着座曲、登高座曲、三帰依、散華曲、下高座曲、正信偈、念仏・和讃回向、退出曲の楽譜のほかに、和訳正信偈や各曲の歌詞も掲載。

巻末には、『同朋新聞』2010年9月号に掲載された、新美氏と御遠忌当時の宗務総長だった安原晃氏との記念対談も再録している。

A4変形判、定価1000円(税込)。

近世京都寺社の文化史 村上紀夫 著〈法藏館〉

近世京都寺社の文化史

村上紀夫 著〈法藏館〉

 

京都には小さな寺院や神社があまたある。本書は、経済基盤の脆弱な中小規模の寺社が自らの存続をかけてとった多様な〝戦略〞の実態と、その背後に隠された京都の宗教的需要を読み取り、近世都市が彼岸と此岸の両面で抱えた諸問題をあぶり出す。

第Ⅰ部「都市の信仰と神社」、第Ⅱ部「寺院と葬送・墓地」でひもとかれる16〜19世紀の歴史からは、近世の都市における課題や関心が意外にも現代社会と共通している。例えば、菅原道真の没後800年といった偉人のメモリアルイヤーにおける一種のムーブメントの発生や、不特定多数の人々が出入りする近世都市において、災害時にも平時にも日常的に発生していた〝無縁死〞などは、現代にも通じる問題の代表例といえるだろう。近世寺社の生き残り戦略も、こうした都市における関心・課題を敏感に察知し、それらに対応すべく実施されたものであることがわかる。

従来の研究とは異なる視座から近世京都の新たな側面に光を当て、都市固有の民俗・信仰へ、よりリアルに迫った。

定価8000円。法藏館(☎075―343―5656)。

ビハーラ医療団講義集パートⅧ ビハーラと妙好人 ビハーラ医療団 編〈自照社出版〉

ビハーラ医療団講義集パートⅧ ビハーラと妙好人

ビハーラ医療団 編〈自照社出版〉

 

仏教ホスピス〝ビハーラ〞に関わる医療関係者のネットワーク組織、ビハーラ医療団に所属する8人の医師、仏教者の講義録。昨年9月、「ビハーラと妙好人」をテーマに仁愛大学で開催した第18回研修会での講演と発表をまとめた。

同団世話人代表の田代俊孝仁愛大学学長は、プロローグ「ビハーラと妙好人」で総括的に妙好人を解説し、代表的な妙好人として、水上勉の小説のモデルにもなった浅原才市をあげる。次章以降、福井の念仏詩人・木村無相、因幡の源左という二人の妙好人からの学びが語られる。講師講題は、「妙好人とビハーラ」駒澤勝(こまざわ小児科医院医師)、「妙好人才市の生涯と世界観」松田正典(広島大学名誉教授)、「ビハーラと妙好人―信者になれぬ そのままで」藤枝宏壽(福井医科大学名誉教授)、「安楽死・尊厳死について思うこと―今、いのちがあなたを生きている」相河明規(医師)、「信心と一人称の死」志慶眞文雄(小児科医/「まなざし仏教塾」主宰)、「医療と仏教の協働」田畑正久(医師/龍谷大学大学院客員教授)、「ビハーラ活動の原点を求めて―阿弥陀仏の誓願に学ぶ」藤泰澄(本願寺派専立寺住職/同派ビハーラ福岡代表)。

仏教精神に基づいて医療活動を行い、一人一人の人間が心豊かに 幸福な人生をまっとうしていけるよう貢献するというビハーラ医療団の趣旨は、今後の高齢社会で一層必要とされていくにちがいない。

定価1800円。自照社出版(☎075―251―6401)。

仏教なるほど相談室 真城義麿 著〈東本願寺出版〉

仏教なるほど相談室

真城義麿 著〈東本願寺出版〉

 

東本願寺出版は、真城義麿善照寺住職(真宗大谷派四国教区)の新刊『仏教なるほど相談室』を発刊した。日常生活の中で感じる、今さら聞けない宗教や信仰にまつわる疑問に元大谷中学校・高等学校長の真城住職が、若い人たちにもわかりやすく答え、仏教への入り口となる一冊。

青少年の素朴な疑問にわかりやすく答える「仏教なんでも相談室」(月刊誌『同朋』2016年7月号〜19年6月号)の連載を、「仏教のギモン」「宗教のギモン」「真宗のギモン」「まだまだあるある みんなのギモン」の全4章立てにして単行本化した。

「天国や地獄ってあるの?」「宗教って必要なの?」「『ナムアミダブツ』はご利益がある言葉?」「仏像はなぜパンチパーマ?」「自分が信じる宗教は、どう決めればいいの?」「人は死ぬのに、なぜ生きなくてはならないの」など、今さら人に聞けないこと、誰に聞いていいかわからないこと、今まで曖昧にしていたことなど、36の質問に答えている。

B6判。定価1200円。東本願寺出版(☎075―371―9189)。