総本山知恩院 御影堂落慶で新たな企画

総本山知恩院

 

御影堂落慶で新たな企画

音に特化した法会奉修

 

総本山知恩院は26日、御影堂落慶の奉修小委員会を開催し、音に特化した法会「知恩院御影堂落慶梵音供養」を来年10月2日に営むことを決めた。

梵音(ぼんのん)供養は、副題を「佛教東漸」と謳い、インドから中国を経て日本に仏教が伝わったことを表現する。詳細は、実行委員会で検討する。

法会は2部構成とし、第1部では、バンズリやシタールを用いた北インドの古典音楽や、箏や胡弓を用いた中国の伝統音楽、日本の雅楽を演奏して仏教の伝道を表現。演奏中には、釈尊の降誕を現すプロジェクションマッピングを堂内に投影することを検討する。

第2部では、「壱越(いちこつ)」の音程で唱える仏説無量寿経と「平調」の観無量寿経、「双調」の阿弥陀経を段階的に重奏し、最後は全員で念仏を称える。出座は、式衆会や七聲会などに協力を要請する予定。

開会時間は、東の空に満月があがる午後6時を想定している。開場と同時に、三門桜上などで別時念仏会を営む。音に特化した法会の開催は、南忠信執事が提案した。1987年に営まれた三上人大遠忌記念印度西域音楽法要「天樂西來」に出座し、「法会は音楽なのだ」と気付かされたという。この感動と体験を次世代にも伝え、未来に活かされることを期待している。