真言宗善通寺派 外国人遍路増加に対応を

真言宗善通寺派

 

外国人遍路増加に対応を

御誕生記念事業の現況

 

真言宗善通寺派は、2023年に迎える弘法大師御生誕1250年記念事業の一環で、大師ご両親像(佐伯善通公・玉依姫)の寺院向けと、檀信徒向けの模刻像を頒布する。正当年までに全国の寺院や檀信徒に祀ってもらい、檀信徒が先祖とのつながりに思いをはせてほしいとの願いを込めている。さらに善通寺には大師7歳のころの姿といわれる「稚児大師像」があり、こちらも併せて祀ってほしいとして、今後、働き掛けていく。

また、小豆島支所大聖寺を会所に6月6日、初回の支所お待ち受け法要を営んだ。秋以降、各支所でも法要を勤めるよう依頼している。正当年の4月23~5月14日に、大法会を勤める。

さらに関東別院建立計画は、土地購入が終わり、コンサルタント契約を結んだ業者と建物設計など検討中。所属寺院には2億円の予算で、浄財の寄進を要請している。

総本山善通寺では信徒を増やすために、二つの新しい組織を立ち上げた。一つは「総本山善通寺先達会」。善通寺の推薦を受け、四国八十八ヶ所霊場会先達を認可された先達を集めて発足式、総会、懇親、研修などを行う。二つ目は「総本山善通寺五岳会」で、御生誕事業の成満後も総本山の護持発展に協力する信徒組織に育てるために、全国の寺院檀信徒らへ入会を勧めていく方針だ。

総本山を含む四国八十八ヵ所霊場では、一般遍路は減少傾向の反面、海外からの遍路が増えている。これに対応するために、宿坊内にWiFiを設置。5ヵ国語(日本語、英語、フランス語、韓国語、中国語)対応のアプリを整備した。第2期としてタイ語、ポルトガル語を追加し、動画の増加、札所の解説などを予定している。