妙心寺 灯籠絵付けと坐禅に取り組む

妙心寺

 

子どもたちの記憶に残る経験を

灯籠絵付けと坐禅に取り組む

 

妙心寺一山会は29日、京都歴史回廊協議会に共催し、「灯籠絵付けと坐禅体験」を大本山妙心寺大方丈で行った。160人余りの花園小学校や御室小学校などの子どもたちと保護者が坐禅や灯籠絵付け、雑巾がけに取り組み、汗を流した。絵付けした灯籠は、8日から妙心寺御堂の周りに飾られ、9、10日のお精霊迎えで先祖を迎える目印となる。

昨年から坐禅体験、灯籠絵付け後に子どもたちがかまどにまきをくべ、ゆでたそうめんをみんなで味わい、雑巾がけを行っている。立命館小学校に通う女の子の保護者は、「パソコンやテレビのある環境が当たり前の時代に、日本の文化に触れるいい機会」と感想を述べた。参加した8歳の女の子は、「警策を受けたとき、体や部屋にバシバシと音が響くことがわかった」と語った。

川島永嗣一山会会長は、「私たちが何も言わずとも、子どもたちは常に一生懸命取り組んでいる。毎年、必ず何かに気付き、それぞれの記憶に残してくれる。来年も何に気付いてくれるか楽しみ」と話した。

石谷彰男京都歴史回廊協議会会長は「多くのご先祖のおかげで自分たちがいることを、いつか子どもたちが理解したとき、今回の経験を思い出してほしい」と語った。