本願寺派安居自由討議 念仏者の社会的実践とは

本願寺派安居自由討議

 

念仏者の社会的実践とは

〝聖道の慈悲とボランティア活動〟を議論

 

浄土真宗本願寺派の安居で、社会問題を考える特別論題の自由討議が26日に開かれた。今年のテーマは「念仏者の社会的実践」。ボランティアをはじめとする世俗の論理の中で、浄土真宗をいかに捉えるかを8人の大衆が発言者と質問者を交代しながら議論した。

討議の中で最も多かったのは、「聖道の慈悲とボランティア活動」に関する内容。「支援活動は自力」という、本願他力を宗とする浄土真宗独特の課題で、阪神・淡路大震災以降、ボランティア活動が本格化したことで語られるようになった。

討議では、歎異抄の「聖道の慈悲」について、大谷光真前門主が2018年2月に本願寺国際センターゼミナールの第40回特別記念シンポジウムで、「言葉で捉えると何もできなくなってしまう。人のために何かをすることを批判するのならば、満員電車で困っている人に席を譲るのも〝聖道の慈悲〟となってしまう」と、木越康氏の著書『ボランティアは親鸞の教えに反するのか』を挙げながら述べたことを踏まえ、大衆がそれぞれの立場から意見を述べた。