真宗大谷派姫路船場別院本徳寺 13年かけた御遠忌事業の大修復に着手

真宗大谷派姫路船場別院本徳寺

 

13年かけた御遠忌事業の大修復に着手

市重文の大玄関はすでに屋根を解体

 

真宗大谷派山陽教区の姫路船場別院本徳寺(姫路市地内町)は、2032年度に厳修する宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要に向け修復事業を進めている。

1718(享保3)年ごろに現在の十七間四面の本堂が建立され、本堂、表門、大玄関、鐘楼堂は2006年に姫路市指定の重要文化財となっている。建立から300年が経過し、建物の損傷も著しく、総事業費20億3800万円(うち御遠忌・御修復懇志金7億5750万円、残りは行政の補助)により、大玄関(修復費1億6700万円)、表門(同1億2400万円)、本堂(同14億3800万円)の修復に取りかかることを決定。昨年8月から募財を開始した。

瓦の破損、雨漏りによる腐食、壁の剥がれ、柱の沈下腐食など、最も傷みの激しい大玄関は昨秋から工事に入り、現在は屋根を解体している。(写真)

大玄関は22年初頭には修復を終え、その後、3年かけて表門の半解体修復および築地塀全解体修復へ、さらに7年かけて本堂の半解体修復、瓦のふき替え、内陣工事等を終え、別院の御遠忌法要を迎える予定だ。

中根慶滋輪番は「今回の大修復は、伽藍の修復ということにとどまらず、今まで脈々とお念仏と共に相続、護持されてきた先達の願いを受け継ぎ、一人一人が宗祖のみ教えと御堂を次世代に手渡していくという自信教人信の精神に立ち、地域における聞法道場としての興隆を願って、事業の完遂に取り組んでいきたい」と話している。

なお瓦懇志も一口1万円で募っている。