曹洞宗萩の寺東光院 第52回萩まつり道了祭を開催

曹洞宗萩の寺東光院

 

第52回萩まつり道了祭を開催

三十三観音遷座入仏開眼も

 

曹洞宗萩の寺東光院(大阪府豊中市)は15~24日、第52回萩まつり道了祭を開催し、23日には「世界の恒久平和と人と自然との共生を祈る文化の祭典」を行った。今年は萩の寺が第12番札所となる新西国霊場の開創90年の記念すべき年として、6月には四天王寺への出開帳を行ったが、その祝祷式典として「三十三観音遷座入仏開眼」も営んだ。(写真)

令和の改元後、初めての道了祭では、大本堂での式典は各地での天災による被災物故者を追悼する黙祷と、地球への感謝の祈りを捧げる弦楽曲の奉納で幕を開け、村山廣甫住職による三十三観音の入仏開眼を厳修。中野寛成元国務大臣や太田房江参議院議員ら政財界人、真言宗御室派の森快隆葛井寺住職(大阪府仏教会副会長)ら他宗派からも来賓が出席し、盛大に法要を営み、恒例の大護摩供も厳修した。(写真)

長内繁樹豊中市長は「出開帳で改めて1300年の歴史を有する萩の寺を知ってもらうきっかけになった。日頃から文化芸術の継承と発展に力を注ぐ村山住職に敬意を表し、今後も豊中の魅力を発信していきたい」と挨拶。

多くの歌人が創作活動を行ったことでも知られる同寺では、期間中に「子規忌へちま供養」を行っているが、大塚高司衆議院議員は今夏の甲子園で豊中市の履正社高校が優勝したことを挙げ、「豊中は野球発祥の地。正岡子規は野球用語の翻訳語を作ったことで知られているが、履正社の全国優勝を機に、正岡子規と深い縁で結ばれた萩の寺が、高校野球文化を結ぶ地元の遺産として、また新たな物語が始まっていく予感がしている」と語った。

村山住職は「52年前、『世界の恒久平和と人と自然との共生を祈る文化の祭典』を打ち出したのは、当時の岸昌大阪府知事と原田憲運輸大臣だった。どちらも萩の寺の檀家や信徒で、日本や世界の行く末を見られていた。この祭の精神を体して、宗門や宗教界のために奉仕させていただきたい」と語っている。