総本山知恩院 エリアマップを発刊

総本山知恩院

 

エリアマップを発刊

周辺地域との連携も視野に

 

総本山知恩院は、おてつぎ運動の一環として「浄土宗総本山知恩院エリアマップ」を発刊した。(写真)地域との連携強化も視野に入れ、周辺施設の紹介や防災情報も盛り込んだ。19日から京阪電鉄祇園四条駅などで配布している。

マップは、広げると大判のポスターサイズになる冊子。浄土宗の教えを伝えるページや、知恩院の境内案内、緊急時の避難場所や問い合わせ先を通常ページに掲載。マップページには、青蓮院門跡や八坂神社など知恩院付近の宗教施設、古川町商店街や祇園花月、漢検漢字博物館など周辺の観光施設も盛り込んだ。

檀信徒向けに出しているガイドブックの刷新に合わせて企画した。観光客など浄土宗になじみの薄い人々に「知恩院がお念佛の聖地」であることを伝え、知恩院に参拝した人が周辺を含めて散策した思い出を持ち帰り、また知恩院に参拝したいと思うことを願っている。

また、知恩院周辺には観光施設が多く、個々にさまざまな取り組みをしているが、これまで互いの長所を活かしあった活動はない。知恩院は、周辺施設の掲載を目指した交渉の過程を、人的交流を深める契機とし、地域が一体となって取り組もうとする意識を育てようとしている。

来年に予定する御影堂の落慶法要を控えて営む放生会では、周辺の商店の人たちもお練り行道に参加することになった。マップを企画した九鬼昌司布教部課長は「観光客は知恩院だけを目当てに来るわけでなく、逆もまた然り。周辺の各施設が手を携えて多くの人を呼び込めば、地域がより活性化する。地域と一体となって取り組む関係を、さらに育てていきたい」と話した。