ご詠歌響く総本山長谷寺 田代化主導師で彼岸法要

ご詠歌響く総本山長谷寺

田代化主導師で彼岸法要

 

奈良県桜井市の総本山長谷寺は23日、秋の彼岸会法要を営んだ。

導師の田代弘興化主をはじめ、山内僧侶が列を整えて本堂まで荘厳なお練りを行い、法要を厳修した。引き続き、ご詠歌が響く内舞台に移動し、先祖供養の願いを込めた塔婆祈願を修した。

長谷寺に代々受け継がれてきた「彼岸講」の奉仕衆らの説明を受けながら、観光で訪れた人たちも塔婆祈願を申し込んでいた。

彼岸講はどのくらい前から続いているのかと奉仕の女性に尋ねると、「何百年も前でしょうね」と天井を指さした。内舞台には、泉州彼岸講をはじめとするさまざまな講が奉納した大きな絵馬が、所狭しと並んでいる。こうした講中の人々に支えられ、長谷観音信仰が脈々と続いてきている。

時折小雨が散らつく中、白萩や彼岸花が心地よい風に吹かれて揺れる境内では、秋の休日をゆっくり楽しむ参拝者の姿が終日見られた。