臨済宗妙心寺派 より高い人権の意識を

臨済宗妙心寺派

 

より高い人権の意識を

宗派全体で理解を深める

 

臨済宗妙心寺派人権擁護推進本部は25日、臨時の人権擁護推進委員会(河合宗徹委員長)を宗務本所で開き、妙心寺派住職のインターネット上におけるへイトスピーチなどの差別発言に対する処分や本派の対応について話し合った。

9月2日に宗派へ「妙心寺派の僧侶がヘイトスピーチを行っている」と連絡があり調査。SNS上で在日朝鮮人に対するヘイトスピーチを6件、その他の差別発言を3件行っていると確認した。6日に栗原正雄宗務総長名で声明文をホームページに掲載し、13日に河合委員長らが当人を訪ね、事実確認を行った。現在、当人のSNSアカウントは停止および削除している。当人の現状については、ネットでの予想以上の反応に精神的に追い込まれており、精神の安定を図る必要があるという。

今後の対応について上沼雅龍総務部長は、議会同様、より高い人権意識を持つための研修を行いたい考えを述べた。上沼総務部長の発言に対し佐竹浩久副委員長は、「研修を受ける前に精神を安定させる必要がある」と提案し、カウンセリングで精神的に改善した所で、人権についての研修を行うとした。

宗派としての人権推進活動については、当人の所属する教区にヘイトスピーチについての研修会を要請し、各教区にもヘイトスピーチに関する研修会の開催依頼を行う。また、人権擁護推進委員会で行った調査結果や今後の見通しなどの見解文や、各教区の人権に関する研修会を通して誰もが今回の事案について説明ができるよう資料を作成する。現在制作中の人権ハンドブック『人権Q&A』や『正法輪』にも今回の事案内容を掲載し、妙心寺派全体に知らせるとした。

また、きょう10月2日に当人を本山へ召喚し、懲戒に当たるかを検討。後日、統務局会議を開き、処分を決定する。