全日本仏教会 財団創立60周年記念誌を発行

全日本仏教会

 

財団創立60周年記念誌を発行

今後の仏教界に寄与する内容で

 

全日本仏教会(釜田隆文理事長)は、『財団創立60周年記念 ご縁をかたちに、絆を行動に―私からはじまる』を発刊した。

全日仏は1957年に財団法人の認可を得、2012年に公益財団法人に移行した。財団創立60年を迎えた17年には、式典ならびに「第44回全日本仏教徒会議福島大会」を行い、翌年に世界仏教徒会議を開催した。

記念誌には、福島大会ならびに世界仏教徒会議の内容や、日本と世界の仏教界が10年後に向けて歩む指針となる「2018年東京宣言」などを収録。また、数々の記念事業の記録や、50周年後の10年間に行った諸事業も掲載した。

これまでの事業や活動を踏まえて戸松義晴事務総長は、「急激に加速する少子・超高齢化を起因とする過疎の問題、核家族・単身世帯の増加で進む葬儀の簡素化など、仏教を取り巻く社会の変化は厳しいといえる。人々に寄り添う僧侶として、仏教徒として智慧と慈悲の実践とはどうあるべきか深く考え、具体的な行動を起こしていく必要性を強く感じている」と述べている。

その行動の一つとして、東日本大震災、熊本や北海道胆振地区の震災、西日本豪雨災害などにおける各宗派の連携と支援活動等も掲載。檀信徒や地域社会の人々の心に寄り添い、信頼と期待に応えるために、寺院や僧侶、仏教界はどうあるべきかについて、国際的な視点からも熟慮した内容を網羅した。