妙心寺派東林院 夜間特別拝観で心を丸く

妙心寺派東林院

 

夜間特別拝観で心を丸く

梵燈の明かりに包まれるひととき

 

大本山妙心寺塔頭東林院は、夜間特別拝観「梵燈のあかりに親しむ会」を11日から開いている。蓬莱の庭に、約800個のろうそくと西川玄房住職の手作りのあかり瓦「梵燈」がともり、和やかな空間が現出している。20日まで。同会は1999年5月から本格的に始まり、今年で20周年。今回は拝観者が祈りを記した献灯を用いて江戸時代の禅僧仙厓義梵の「○△□」を表現。○は絶対の真理、△は仏と一対となった坐禅の姿、□は四方を枠でとらわれた心を表している。△の角を□に重ね、己のこだわりを捨てる意味が込められている。

また今年は改元を記念し、平成の「平」と令和の「和」で「平和」の文字もともされた。

西川住職は、「四角も三角も必要だが、日頃は角をつぶして丸く、平和に過ごしたい気持ちを込めた。一日一度は静かに座って呼吸を調え、本来の自分を見つめ直す機会にしてほしい」と述べた。