総本山禅林寺 加野景子さんがリサイタル

総本山禅林寺

 

ストラディバリウスを演奏

加野景子さんがリサイタル

 

総本山永観堂禅林寺で9日、世界で活躍するニューヨーク在住のバイオリニスト・加野景子さんが、時価7億円といわれるストラディバリウスを独奏するミニリサイタルを大殿で行った。(写真)

加野さんは、檀家総代・加野温さんの義理の娘。昨年11月、日本音楽財団の第24回楽器貸与委員会で、加野さんに1725年製ストラディバリウス「ウィルヘルミ」が貸与されることとなり、名楽器を活かすために永観堂禅林寺で演奏したいとの希望で、リサイタルが行われることになった。

大殿にバッハ作曲の不朽のバイオリン独奏曲「シャコンヌ」の美しい音色が響き、加野さんは「『シャコンヌ』は宇宙を内包するような曲で、人類全部を包み込む力があり、仏教に通じるところを感じる」と演奏した感想を話していた。

前日の8日には、ミュージックビデオを制作するため、大殿内部の荘厳や庭園の青もみじなどを背景に撮影した。ビデオは海外でも販売され、永観堂の魅力が国外に伝えられる効果も期待される。北林大尚本山部長は「総本山の素晴らしさを海外の人にも知っていただき、仏教文化への興味を通じて、仏教そのものにも触れていただきたい」と話した。