真言律宗宗議会 宗本一体の実求め規則等見直し提起

真言律宗宗議会

 

宗本一体の実求め規則等見直し提起

称徳天皇ご遠忌へ早急に委員会も

 

真言律宗(大矢実圓管長)は17日、第80次宗議会(辻村泰範議長)を開いた。松村隆誉宗務長は、任期満了年に当たり、宗本一体の実を挙げるための規則等の整備が必要と述べた。

例年10月3日の光明真言会開白に合わせて宗会を招集しているが、今回は同時期に大英博物館で行われている「奈良―日本の信仰と美のはじまり」展に松村宗務長らが出席のため、日程を変更した。

前回までの議会での意見交換を経て内局で整理したものを示す予定になっていたが、議案上程は無く、松村宗務長が所感、「4年間を振り返っての課題等」とする文面を提示した。

議員からは、西大寺の運営に関わる「入山料化」など懸案事項について、松村宗務長の任期満了までに内局で整理して議会で審議できるよう、たたき台を作ってほしいと要請があった。

報告では、西大寺の土塀修理は第1期が約70%の進捗状況で、第2期工事も控えているとした。

明年に迫った称徳天皇ご遠忌に関する件は、時期や内容などを早急に決める必要があり、委員会を設置して検討することで合意した。また松村宗務長が改めて提起した「宗規・宗憲の見直し」については、かねて懸案であり、別途人選して委員会を設置するよう議員から要請があった。

ご遠忌を記念し、「道鏡を知る会」(幾島一恵代表)が藪内佐斗司東京藝術大学大学院教授に依頼した道鏡像は、ほぼ完成した。西大寺に奉納されるが、奉安場所等、検討している。

なお台風19号により宗内寺院にも被害が出ていることが報告された。神奈川県横浜市の称名寺では客殿の瓦が20枚飛ぶなどの被害があり、福島県いわき市の長福寺では床下浸水し、道路が不通になった。境内には土砂が流入し、現在も土砂のかき出しを行っている。