上毛仏教美術研究会 美術展を前橋市立図書館で開催

上毛仏教美術研究会

 

美術展を前橋市立図書館で開催

養蚕の仏「馬鳴菩薩像」の展示も

 

群馬県には上野国分寺・国分尼寺などの古代寺院から始まり、現在、約1200の寺院がある。

群馬県の仏教美術を多くの人に知ってもらいたいと上毛仏教美術研究会が令和への改元を機 に結成された。

結成記念として、会員の秘蔵する仏教美術を集めた「第1回上毛仏教美術展」を11月12~26日に前橋市立図書館で開催する。

風外慧薫生誕451年記念として、群馬県安中市出身で曹洞宗禅画の祖・風外慧薫の描いた「蘆葉達磨図」(江戸時代前期)や、養蚕の仏である「馬鳴菩薩像」(江戸時代)なども展示する。

また11月13日午後6時から、前橋市上泉町の天台宗宝禅寺で、小野瀬和男氏(元群馬県立歴史博物館学芸員)による講演会も催す。

事務局の鈴木潔州嶽林寺住職(曹洞宗)は「当会での展示には、指定文化財のような華々しいものはないが、身近にある仏教美術から何かを感じていただきたい。群馬県は養蚕が盛んで、馬に乗った菩薩である『馬鳴菩薩像』は大変珍しい。また1783(天明3)年の浅間山の大噴火の際に多くの方が亡くなり、その供養のために作られた個人所蔵の仏像も多くあり、今回の展示で公開したい」と話している。