真宗大谷派浄滿寺 宗祖御遠忌と八角三重塔の落慶を厳修

真宗大谷派浄滿寺

 

宗祖御遠忌と八角三重塔の落慶を厳修

大谷暢裕門首後継者も出向

 

真宗大谷派の浄滿寺(大分県日田市)は19、20日、「宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要」と「八角三重塔落慶法要」を厳修した。京都の本山から大谷暢裕門首後継者が出向し、大谷浩之鍵役も参修。暢裕門首後継者にとっては来年に門首交代が決定してから初めての地方寺院への出向となり、注目を集めた。

浄滿寺には1966年に建立された納骨堂があったが2011年の地震で被災し、14年に新たな八角三重の納骨塔が完成した。納骨壇は渡邉眞理住職の友人でもある日本画家の畠中光享氏がデザインした。

また記念講演には畠中氏が登壇し、渡邉住職との交流や、畠中氏の代表作となった浄滿寺本堂内陣の荘厳画、納骨塔に描いた絵画の意味についても話した。

さらに今回の法要を機縁とした帰敬式を87人が受式。稚児行列には98人の子どもと保護者が、日隈城の城下として開かれた歴史ある隅町を練り歩き、地域の人たちも含めて両日で約1000人が参拝した。

暢裕門首後継者は多くの参拝者を喜ぶとともに、「ご門徒の皆さんには今日の法要を勝縁として、自信教人信の誠を尽くし、あらゆる人々と共に同朋社会の顕現に努めていただきますよう」と挨拶した。

渡邉住職は「少子高齢化、過疎、教えが伝わらないといわれる時代にあって、聖人の『ただ念仏して弥陀にたすけまいらすべし』の教えが、現在に、そして未来へと引き継がれ、次の世代に念仏の教えが相続されることを願っている」と話している。