孝道教団 岡野正貫第2世統理の本葬営む

孝道教団

 

岡野正貫第2世統理の本葬営む

森川座主導師に900人が別れ

 

孝道教団は28日、岡野正貫第2世統理の本葬儀を孝道山本仏殿で営んだ。森川宏映天台座主が導師、小堀光實延暦寺執行が葬儀委員長を務め、延暦寺一山の住職らが出仕した。小堀泰嚴臨済宗建仁寺派管長や武田圓寵天台真盛宗管長、杜多道雄天台宗宗務総長ら約900人が参列し、故人との別れを惜しんだ。

岡野第2世統理は9月15日、毎年の延暦寺への団参期間中に93歳で逝去した。法名は「一乗専行院孝道教団二世大僧正正貫法印大和尚」。叡南祖賢大阿闍梨との縁で親交がある森川座主が贈った。

弔辞は田中昭徳浅草寺貫首や、国際仏教交流センター(IBEC)と全日本仏教会のシンポジウムなどで親交のあった杉谷義純妙法院門跡門主、中学校の同級生という四宮正音孝道教団本部総長が、人柄や功績などを紹介しながら述べた。

第2世統理は、岡野正道初代統理の長男。早稲田大学大学院を経て、曼殊院門跡で山口光圓大僧正から法華三大部を学んだ後、米クレアモント大学院で比較宗教学を研究した。1968年にはIBECを発足して理事長に就任。75年に第2世統理に就任し、新本仏殿本堂などの建立を手掛けた。86年には教団開顕50周年を機に「マイトリー(思いやり)運動」を提唱し、「慈の五修」を掲げた。

喪主で長男の岡野正純第3世統理は、「同級の森川座主や四宮本部総長に見送られることを、うれしく思っているはず。法名は森川座主猊下にいただいた。2世統理は法華一乗の教えを大切にしていた。2世統理の精神を念じ、一心に精進したい」と語っていた。