日蓮宗本山玄妙寺 渡邉日祥貫首が晋山

日蓮宗本山玄妙寺

 

渡邉日祥貫首が晋山

見付宿に開かれた名刹

 

日蓮宗本山玄妙寺(静岡県磐田市)で28日、昨年12月に法燈を引き継いだ渡邉日祥第57世貫首の晋山式が営まれた。

東海道五十三次の旧見付宿場にある本山玄妙寺は、日什門流の開祖玄妙阿闍梨日什上人が最初に建立した寺院で、門流の中でも“縁頭”と位置付けられる。630余年の歴史をもち「什祖直建の霊場・得道の寺」として崇敬を集めている。

渡邉日易貫首が体調を理由に勇退し、同じ法縁から選出される宗会議員を担っていた日祥貫首に引き継がれた。

晋山式は見付宿通りから山門までお練り行列を行い、(写真)玄妙寺ならびに自坊であった千葉県長胤寺の檀信徒代表が待つ本堂へ。

日易貫首から寺名のもととなった由来とともに伝わる「ご本尊」が手渡された。(写真)

昨年12月、新貫首として辞令を受ける数日前に寺庭婦人が逝去する悲しみに直面したが、ご宝前に「このたびの晋山は宗祖のご下命とよくよく肝に銘じ、什祖の経巻相承、直授日蓮大聖人の不惜身命を胸に」と力強く誓いを述べた。

日祥貫首は総本山身延山久遠寺の常置会議員も務めている。祝辞は内野日総法主の代理で、駒形本久寺において6年間にわたって行学二道を手取り足取り指導した持田日勇総務が行い、その人となりを紹介し、さらなる活躍を期待した。

また、地元を代表して中村宏人静岡県西部宗務所長が、法縁を代表して山口裕光什師会会長が挨拶した。山口会長と日祥貫首は立正大学の同期で、親友の間柄。什師会においても二人三脚で運営に当たってきた。

日祥第57世貫首は、1948年に千葉市の長胤寺に生を受けた。立正大学宗学科を卒業後、行学の必要性を感じて本久寺で足かけ6年にわたり習得に努めた。日蓮宗宗務院に奉職し、日蓮聖人第700遠忌報恩奉行会事務局などで活躍し、加行所への再入行のために退職。2001年から18年間、宗会議員を務め、その間には副議長として議会運営にもあたった。3期目の時に宗務総長室長として内局入り。同心会会長を経て、現中川内局では、今年6月まで日蓮宗新聞社社長を務めていた。長胤寺においては山門、庫裏、客殿の新築を果たした。

宗外では立正大学評議員会議長、日蓮宗國際佛教親交会理事長、千葉市仏教会副会長などを歴任。13年に一級法功章を受章している。