念法眞教 沖縄殉難慰霊祭を営む

念法眞教

 

悲惨さを心に留め平和の誓い

沖縄殉難慰霊祭を営む

 

念法眞教は25~27日、太平洋戦争で犠牲となった人々を慰霊する「沖縄戦殉難者慰霊祭」と、将兵や学徒、地元住民などの殉難者が祀られる慰霊碑を参拝する「南部戦跡慰霊巡拝」を営んだ。(写真)近畿および沖縄の念法寺の正副主管者や信徒が参加し、戦争の悲惨さを心に留め、平和な世界を創造することを誓った。

慰霊祭は、沖縄平和祈念堂で26日に営み、念法眞教関係者のほか、地元の宗教関係者や選出議員、新聞社も来賓として参列した。一宮良範教務総長を導師に法要を勤め、総本山金剛寺と沖縄念法寺の信徒が折った千羽鶴が捧げられた。一宮教務総長は「日本のために命を捧げられたことを忘れてはならない。戦争の無残さを忘れず、2度と起こさないと誓うことが大切」と語った。一宮教務総長は沖縄念法寺でも、日本の国の素晴らしさや、犠牲になった人たちによって国が守られていることなどを法話した。

参列した金城永眞地蔵院住職は「10年以上前から、法要に参列している。毎年営まれることに意義がある」と話し、金城光順金龍寺住職(金峯山修験本宗)は「念法眞教さんは同門であり、また、大阪の総本山金剛寺から慰霊に来られているのに、地元県民が参列しないことはありえない。平和のための取り組みに、地元として積極的に協力したい」と語った。地元紙の仲新城誠八重山日報論説主幹は「沖縄や平和に対して強い思いを持たれていることを感じた」と述べた。

南部戦跡慰霊巡拝では、白梅学徒看護隊の149柱が祀られる白梅之塔や、兵士や住民3万5000柱の魂魄之塔、第32軍司令官牛島満大将らが祀られる黎明之塔、沖縄師範学校の生徒ら319柱の沖縄師範健児之塔、県立第3中学校と県立第3高等女学校の生徒375柱の南燈慰霊之塔を巡った。

南燈慰霊之塔では、第3中学校の元生徒で通信兵として参戦した大城幸夫さん(90)が、一宮教務総長に感謝の言葉を贈り、(写真)

「生き残った同期生で存命なのは10人余。毎年、慰霊で巡拝してもらえることはありがたい。今後も慰霊を続けてほしい」と話した。

姫路念法寺信徒の和田真一さんは「法要や慰霊巡拝に参加するのは初めて。南の守りのため、日本のために命を捧げられたことに、改めて感謝したい」と話した。小川良博法務部長は「犠牲となった方々のおかげで今がある。日本の国の素晴らしさを我々が発信し続けることが大切。風化させず、戦争のない世の中をつくるのは我々の役割」と話した。