曹洞宗大本山總持寺 つるみ夢ひろばで2基の神輿がパレード

曹洞宗大本山總持寺

 

つるみ夢ひろばで2基の神輿がパレード

石川禅師の入山当時を偲び

 

曹洞宗大本山總持寺(横浜市鶴見区)で3日、横浜・鶴見の文化や歴史に親しみ、東日本大震災被災地との絆を深める「つるみ夢ひろばin總持寺」が開催された。

毎年、地元との交流を深めるため、緑豊かな境内で多彩な催しが繰り広げられる。第8回の今年は「本山独住第四世中興・石川素童禅師100回御遠忌」を記念し、鶴見神社万灯神輿と棟岩院大御輿の勇壮な神輿2基が登場。約40人の稚児に加え、鶴見の氏子や区民など約900人が行列を作り、石川禅師の遺徳をたたえて境内を練り歩き、本山梅花講の詠讃歌と、威勢のいい木遣りの声が響いた。

森健二鶴見区長は「地元に日本の心、禅の文化があることを外国人にも知ってもらい、日本文化と外国人とをつなげていきたい」と語った。

2021年には總持寺開創700年を迎えるが、元々本山のあった總持寺祖院の門前町でのイベントを見すえ、石川県輪島市では「禅の里づくり推進室」が今年4月に発足。市の職員も来山して輪島の物産をアピールした。また、小さな子どもたちも楽しめるキッズコーナーや、大祖堂でのステージパフォーマンス、三門ライブにも多くの人が駆け付けた。

勝田浩之副監院は「能登にあった本山は明治31(1898)年4月の大火でほとんどの伽藍が焼失し、石川禅師が曹洞宗の将来を見すえて横浜鶴見の地に本山を移す英断をされた。今年は移転して108年目だが、文献によると石川禅師が鶴見の地に入山された時は、たくさんの方が祝いの気持ちで神輿や行列を組み、それを再現したのが今日のお練り。当時に思いを馳せて、楽しんでほしい」と語っていた。