曹洞宗東光寺 開創830年の法要を厳修

曹洞宗東光寺

 

開創830年の法要を厳修

京都清水寺の森貫主が記念碑を点眼

 

東京都町田市の曹洞宗東光寺(中村秀雄住職)は4日、「開創830年」「本堂再建30年」の記念法要を営んだ。本堂前に開基記念碑が建立され、点眼法要は森清範大本山清水寺貫主の導師により営まれ、法要後には森貫主の記念法話が行われた。

中村住職は1944年生まれで、法政大学を卒業し、約40年にわたって宗務庁に奉職。奉職と同時に住職となった東光寺は当初、本堂が三間四間の建物で、檀信徒も十数軒だったが、90年には本堂、客殿、庫裏を、2002年には六角鐘楼堂、さらに09年には多摩長谷平和観音を建立し、山号を長谷寺に改め、寺門の興隆に尽力してきた。また、職員時代には経理事務改革を行うなど辣腕をふるった。12年に三度目の脳内出血に見舞われたが、懸命なリハビリに励み、今年、住職在位50年となった。

法要では中村住職の実兄である長松院29世・田中覚禅師の報恩供養法要も営まれた。導師は覚禅師と妙厳寺専門僧堂で同安居だった河村松雄瀧巌寺住職(奈良)が、寳光寺32世・禅岳昭道大和尚報恩供養法要を佐藤泰道大慈禅寺住職(熊本)が勤めた。また東光寺中興開山となった岩﨑明男氏と中村住職との出会いにより、今日の伽藍整備が進んだが、岩﨑氏の追善供養は、二人の縁を結んだ岩﨑氏の実家の菩提寺である丸田龍也大雲寺住職(新潟)が営んだ。

中村住職は「51歳の時に脳内出血で倒れ、それから9年ごとに三度の病にあったが、今では歩けるまでに元気になった。縁の力は大きく、本気でやる気があるかないかが大事で、人間は常に笑顔でいるべき。天気にも恵まれ、立派な記念碑が建立でき、多くの方に参列していただきありがたい」と法要の円成を感謝した。