浄土真宗本願寺派 平和問題で沖縄戦映画を完成

浄土真宗本願寺派

 

平和問題で沖縄戦映画を完成

地元公開後に学習資料へ

 

浄土真宗本願寺派は12月9、10日、宗派が作成した映画「ドキュメンタリー沖縄戦─知られざる悲しみの記憶」を沖縄県那覇市のパレット市民劇場で初公開する。

同映画は約90分間の作品で、ナレーションは俳優の宝田明氏が担当した。原発がテーマの「朝日のあたる家」などで実績のある太田隆文監督が宗派総合研究所に協力し、2年がかりで完成させた。年内にもDVDとブルーレイディスクを制作し、平和学習に資する視聴覚教材として用いる。

映画制作と公開は、同派の平和問題への取り組みの一環で、教務所長らの会議で8日、丘山願海総合研究所長が発表した。戦後70年を迎えた2015年、「宗門内に〝平和〟の定義がない」とする石上智康総長の意思を受け策定された「平和に関する論点整理」をもとに、「具体的な平和貢献策」として提示された「美しい沖縄から平和へのメッセージを」を具現化した。

丘山所長は「沖縄の記憶を残そうと、いろんな人の協力で完成した。教材として学びを深めてほしい」と語っていた。

なお、同総合研究所は現在、先の大戦で被災した全国の寺院の調査も進めており、今年度中にも被災記録取りまとめのための調査などを開始する。