豊山派仏青 「道―その先へ」全国結集北海道大会

豊山派仏青

 

北の大地で青年僧が研鑽

「道―その先へ」全国結集北海道大会

 

真言宗豊山派仏教青年会(林映寿会長)は10月31、11月1日、第47回全国結集北海道大会(藤倉隆寛実行委員長)を旭川市民会館大ホールで開催した。大会テーマは「道―その先へ」。法要ならびに式典には、宗会議員や支所長ら来賓も多数出席した。

開会に先立ち林会長は「『北海道』と命名されてから、2018年で150年の節目を迎えた。151年目の今年は、一人一人が北海道のこれまでの歩みを見つめ直し、未来を展望しながらそれぞれの立場で新たな第一歩を踏み出そうと努力されている。仏教界に課せられた多くの使命を受けて、我々青年僧侶は研鑽を積み、その先へと続く新たな一歩を踏み出す」と、関係各方面に謝意を表した。

藤倉実行委員長は「北海道の歴史、文化をより多く知っていただくことをモットーに準備を進めてきた。北の広い大地北海道をますます発展させていくためにも、若手青年僧侶の担うべき役割はとても大きな課題」と挨拶した。

初日の第1講目は北海道女満別出身の講談師、3代目神田山陽氏による「明日への講壇」。第2講として、同仏青会員による「胆振東部地震復興祈願コンサート」を行い、雅楽奉楽、ご詠歌「総本山長谷寺和讃」、太鼓「六大響」、大般若転読、太鼓「不動響炎」の後、一同で般若心経を奉唱した。夜のレセプションでは、アサンカラ(旭川)アイヌの血を引くミュージシャンのOKI氏が、カラフト・アイヌの伝統弦楽器「トンコリ」の演奏を披露した。

2日目は旭山動物園園長で獣医師の坂東元氏が「いのちについて」と題して話した。

旭川市の伊藤聖健旭山廟住職は「豊山仏青は45歳で卒業。私もこれが本格的に関わる最後の会になると思い、特別な感慨をもって参加した」と話していた。

大会を終えて藤倉実行委員長は、「講師の先生の話は大変勉強になり、刺激になった。一般の方もたくさん参加していただきありがたい」とした上で、「林会長と私は同年で、伊藤住職より二つ下。卒業が近づいている。全国大会は2年に一度あるが、北海道大会は20年ぶり。少子化で仏青会員の減少は著しいが、今大会を契機に、若い世代が奮起して盛り上げてくれるのを願っている」と、次の世代に期待を寄せている。