クラウドファンディング花盛り 仏教界で活用される理由とは

 インターネットを通じて幅広く事業資金を募るクラウドファンディングに、伝統仏教教団や有名寺院が取り組む例が増えている。浄土宗の大本山増上寺は伽藍の改修事業で導入し、真言宗醍醐派の総本山醍醐寺は災害復旧費用を募った。いずれも目標金額を上回る浄財が寄せられており、好評を博している。
 
 増上寺が導入したのは、開宗850年慶讃事業の一環である大殿の屋根瓦総ふき替え。11月15日に目標金額200万円で募集を始めたところ、2週間を待たずに目標金額を大幅に超えた。支援者数も目標の200人を上回る289人に達した。

 ふき替えは、劣化が進む大殿の屋根瓦約6万枚を、軽量で耐久性の高いチタン製瓦にする。予算は約14億円で、資金の大部分は関係寺院や檀信徒からの勧募と自己負担でまかなう。このため、必ずしもクラウドファンディングで資金を調達する必要はなかった。

(詳細は文化時報11月30日号をお読みください)