大型仏具をウィンチで搬入 知恩院

 浄土宗総本山知恩院の御影堂大規模修理が最終段階に入った。今月から大型荘厳仏具の搬入が本格的に始まり、2020年2月末までに満譽 尊照上人尊像などの遷座を完了させる。
 
 外陣正面の「明照」と記した勅額(修復・大西法衣佛具店)を4日に掲げ、翌5日には重さ約150㎏の六角照明灯籠(同・安藤)の設置が行われた。堂内に仮設足場を設け、ワイヤーを掛けた鋼管のきしむ音が響く中、ウィンチで慎重に吊り上げた。安藤の担当者は「この灯籠を手掛けた職人の息子が修復を担当した。こうして任せていただくことで、日本の伝統的な技術が継承される」と話している。
 
 内陣の左右に対で吊り下げる幢幡(修復・若林佛具製作 所)は、9日に作業を開始。下旬には、畳6枚分の大きさに相当する大前机や、大常花の搬入を行う予定だ。西浦道哉御影堂修理事務局長は「くすんでいた仏具が美しい姿で戻ってきた。こんなにきらびやかで良いのかと、逆に考えてしまうほどになった」と話していた。

(詳細は文化時報12月11日号をご覧ください)
(購読のお申し込みは0800-600-2668またはお問い合わせフォーム