真宗大谷派長浜教区 71日間におよぶ親鸞聖人の御遠忌

真宗大谷派長浜教区・五村別院・長浜別院

 

71日間におよぶ親鸞聖人の御遠忌

御坊を中心に開かれた町で

 

真宗大谷派の長浜教区・五村別院・長浜別院では、71日間におよぶ「宗祖親鸞聖人750回御遠忌」が始まっている。期間中には両別院での御遠忌法要のほか、長浜市や商店街も協力した企画展も実施する。

東日本大震災復興支援の思いも込めた3月10日の御遠忌オープニングイベント「いのちとことばの響舞台」でスタート。4月20日には五村別院で讃仰記念講演会を営み、佐藤第二病院院長の田畑正久氏(龍谷大学大学院前教授)が「医療現場で求められる仏教」と題して講演。満堂となる約300人が聴講した。(写真)きょう24日は長浜別院で讃仰記念講演会を開催する。講師講題は、中島岳志氏(東京工業大学教授)「となりの親鸞」。

また4月27~5月26日まで長浜別院、長浜城歴史博物館、曳山博物館の3会場で企画展を催す。

長浜別院大通寺では諸殿で黒壁ガラスの作家によるオリジナルガラス作品や、早川鉄兵氏の切り絵アート作品を、本堂の障子18面にわたって大迫力で展示する。長浜城歴史博物館では「親鸞とその信仰の潮流~湖北に息づく真宗の歴史と文化」、曳山博物館では「大通寺の美術と町衆文化―町衆文化の発信源としての御坊さん」を開催する。

長浜教区、長浜市、商店街の三者が協力し御遠忌を盛り上げるため、「3会場周遊チケット」(1000円)も用意している。

2012年から信仰篤い湖北、嶺南地方における御遠忌をどのようにお迎えするのかを協議。五村・長浜両別院を中心に町が開かれたという特徴があり、宗門内のみならず、町を挙げて長期の御遠忌を勤めることとなった。宮尾隆造教務所長(五村・長浜両別院輪番)は「親子三世代にわたる御遠忌をお勤めしたいと願っていた。71日間の折り返しを過ぎたところだが、祖父母や孫世代までの一人一人が親鸞聖人に改めて出遇い直しをさせてもらうべく、ゴールデンウィークからの3会場での展示や、両別院の御遠忌法要にも多くの皆さんに参加していただきたい」と話している。

また教区御遠忌実行委員会の伊吹惠鐘委員長は「長浜の地に真宗の教えが今も息づいていることがよく分かる企画展となっており、早川氏の切り絵アートは圧巻の作品。おそらく多くの評判を呼ぶはず」と期待している。

なお、法要日程は五村別院が5月10~12日、長浜別院が17~19日。