真宗大谷派 長浜別院大通寺 早川鉄兵氏の作品が本堂を飾る

真宗大谷派長浜別院大通寺

 

早川鉄兵氏の作品が本堂を飾る

米原市在住の人気切り絵作家

 

真宗大谷派の長浜別院大通寺では、御遠忌記念事業の一環として切り絵作家・早川鉄兵氏の作品が本堂正面を飾り、山門には2mの親鸞聖人の切り絵パネルが参拝者を迎えている。

1982年に石川県金沢市で生まれた早川氏は、自然と動物をモチーフにした温かみのある作品で人気。滋賀県米原市に移住し、地域おこし協力隊をきっかけに滋賀県で活躍している。長浜教区の御遠忌に合わせて、壮大な阿弥陀仏の切り絵作品(障子18枚分)を本堂に展示した。(写真)

早川氏は「750年という長い期間、皆さんが信仰の対象とされた方を描くことに躊躇した。その不安を口にすると、御遠忌実行委員長の伊吹惠鐘さんから『皆さんもそれぞれの親鸞聖人像をお持ちで、この作品は早川さんの親鸞聖人ですね』と言っていただき、心が楽になった」と話す。

金沢市の実家は真宗門徒だが、自覚しないまま米原市の山間部に移住。その後、地域の熱心な門徒や、住職不在の寺を地域で守っている姿に触れ、二十二日講の世話方や、2年前までは門徒総代を務めた。

しかし、仏教をモチーフとした作品は今回が初めてだという。「信仰心があつく自然豊かな文化をもつ周りの環境のおかげでおのずと作品が出来上がった。今回の作品は、僕自身が仏教に触れる入り口になったと感じている。同じように仏教やお寺や親鸞聖人とこれまで縁がなかった人たちも、大通寺を訪れるきっかけになってくれればと願っている。外から見ても大通寺という素晴らしい額に納まっているが、本堂の中に入って内側から見るとまた違った見え方がする。ぜひ気軽に、お寺に足を運んでいただきたい」と語っている。