曹洞宗 オーストラリア直証庵が創立20周年

曹洞宗

 

オーストラリア直証庵が創立20周年

同地として宗門初の海外特別寺院

 

オーストラリア第二の都市メルボルンにある洞光山直証庵の創立20周年記念行事が10~12日に行われ、是松慧海住職の晋山式も営まれた。

是松住職は永平寺(福井県)や瑞応寺(愛媛県)での修行を経てオーストラリアに渡り、1998年に自宅車庫に手作りの10人ほどが座れる単を設置し、直証庵と名付けた。2001年に是松住職はオーストラリア国際布教師に就任。日曜坐禅会を中心に活動し、昨年5月には同国初の海外特別寺院の認可を受けていた。

11日は是松住職の晋山式と、洞松寺徒弟で尼僧のテイラー・一心さんを首座に法戦式が営まれ、12日には近くの小学校体育館を会場に鈴木包一林叟院住職(静岡県)の記念講演会を開催。さらに是松住職の本師で直証庵の開基でもある大玄一光和尚の報恩供養の導師を鈴木聖道洞松寺住職が勤め、落慶創立20周年慶讃法要を喜美候部謙史教化部長の導師で営んだ。曹洞宗からは直証庵へ活動支援金が贈呈された。

喜美候部教化部長は「異文化の地に着実に篤信のメンバーを増やしている是松老師の不屈のフロンティア精神と努力に敬服した。今後もさらに世界各地に曹洞禅が広まるであろうことを確信した」と感想を話した。また、瑞応寺専門僧堂の修行時代から30年来の友人でもある内藤卓洲圓成寺住職(愛媛県)は「近くにあるベトナムの大きな寺院が全面的に協力して、お祝いの食事などを提供してくれていたことも印象的だった。是松老師が20年間がんばって、地域からの信頼を得ていることがよく分かった」と喜んだ。