真宗大谷派 慶讃法要の概要明らかに

真宗大谷派

 

慶讃法要の概要明らかに

青少幼年教化を重点施策へ

 

真宗大谷派が30日から開く宗会(常会)で主議題となる「宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃事業」総計画案の概要が、宗会前に宗参議員に配られた。

15ページにわたる慶讃事業概要では、「基本方針」「慶讃テーマ」「法要・参拝」「教学教化の取り組み」「記念事業」「将来を見据えた宗門の基盤整備」「広報の取り組み」「財務方針」の8点を説明している。

「基本方針」は内局巡回時のパンフレット内容と大差なく、慶讃法要後の宗門の在り方を見据えた理念が描かれている。「慶讃テーマ」は、宗務総長演説での発表となる。

「法要・参拝」に関し、法要期間は第1期が2023年3月25~4月8日、第2期が4月15~29日。1日1座で、参拝席は椅子席とし、教区団体参拝用1800席、一般個人用300席を用意。

「教学教化の取り組み」ついては、⑴青少幼年教化⑵教師養成⑶寺院活性化⑷真宗の仏事の回復⑸本廟奉仕上山促進、の重点教化施策を掲げた。

⑴に関しては、寺院活性化支援室とも連携し、子どもや若者との出会いを通して、全ての事業が新たな仏弟子の誕生(帰敬式)につながる取り組みを目指す。そのために、23年5月6日に真宗本廟で“子どものつどい”を開催し、その“つどい”に関わるスタッフを全教区から募集し、青少幼年教化に携わる人の誕生を期す。

さらに50年前の慶讃法要記念で建設した「池の平青少幼年センター」(新潟県妙高市)の改修工事と創立50周年記念事業も行う。

⑵では、教師養成課程における「教化」の内容に「法話実習」や「グリーフケア」などの実践的な学びを取り入れる“教師課程の見直し”を挙げ、“取得後の研修制度の構築”“通信教育制度の検討”“開教区における教師養成”への取り組みを掲げた。

⑶では、地域事情に応じたきめ細かな教化活動の支援が行えるよう、全ての教区に寺院活性化支援室の設置を目指す。

「将来を見据えた宗門の基盤整備」については、今回の慶讃法要後に2048年の蓮如上人550回御遠忌まで大法要がないことから、激しい社会変化を踏まえた上で次世代に教えを手渡すための基盤づくりのため、“寺院活性化支援基金の設置”“宗務改革推進資金の充実”“教区教化の基盤整備”を掲げた。

慶讃法要までの4ヵ年度の重点教化施策の一つである寺院活性化の取り組みを、法要後の6ヵ年度間、継続して展開するための資金を“寺院活性化支援資金”として確保することや、さらなる教団再編成の推進に向けて資金の充実化を図る。そして教区教学研鑽機関の整備と充実や、地方都市教化のための“教区教化の基盤整備”にも力を入れることを掲げた。