新義真言宗定期宗議会 新選良による初顔合わせ宗会

新義真言宗定期宗議会

 

新選良による初顔合わせ宗会

23年ぶりに檀信徒戸数見直し

 

新義真言宗は18日、定期宗議会を総本山根來寺で開き、2018年度事業報告、決算承認の他、根來寺運営、檀信徒戸数見直し、副住職認証申請再考など計6件を承認した。

中村元信管長は「各方面の意見に耳を傾け、参酌して活発な論議を尽くし、宗務運営に反映させて、よりよい宗団となるよう邁進を」と垂示した。妹川敬弘宗務総長は宗務報告で、いったんは承認を受けた宗費値上げを当面延期する3月議会の方針を確認し、「今回議案上程している檀家戸数の見直しは、長年実施しておらず、早急に行い実情に即したものにしたい」と述べた。

少子高齢化などで檀家離れが進み、従来の檀家戸数が実情と合わなくなっていると予想され、戸数の見直しを23年ぶりに行う。9月ごろには新戸数が出そろうと見られている。

総本山根來寺では、大伝法堂など6棟が一挙に重文指定を受け、一方で台風被害の修復はようやく完工が見えて来た。

今後、経年劣化が進む諸堂整備事業にも着手せねばならず、懸案の本坊建設については、議会に先立つ評議員会(宗議会議員が兼任)で概要を報告。詳細は3月の宗議会に上程する予定だが、宗派寺院の協力は欠かせないようだ。

同派の2018年度決算額は6100万円。次年度繰越金1020万円。

総本山根來寺の決算額は1億1620万円。歳出は1億1530万円。

今回は、4月1日付で全10教区中5教区が交代した新選良による初宗議会であり、議会構成を行った。

新議員は次の各氏。

▽東京第1=大谷雄昭▽東京第2=岡本義祐▽東京葛飾=牛田教隆(新)▽千葉=深野明宏(新)▽群馬=柳澤慶仁▽茨城=橘紀彦▽栃木=大塚真司(新)▽福島=五十嵐敬司▽山形=青木隆静(新)▽和歌山=鳥羽賢旬(新)。

五十嵐議長を再選し、副議長に橘議員を選任した。

五十嵐議長=1948年生まれ。福島県安達郡・相応寺住職。東北大学卒。議員2期目。県庁勤務が長く、福島学院大学の非常勤講師を務めるなど、行政や学識経験も豊富。

橘副議長=1955年生まれ。茨城県結城郡・福寿院住職。大正大学卒。議員2期目。自坊では幼稚園・保育園を経営している。