曹洞宗 五輪開催中に〝ZEN=曹洞禅〞アピール

曹洞宗

 

五輪開催中に〝ZEN=曹洞禅〞アピール

来年7月に「TOKYO・禅・アリーナ」

 

曹洞宗は来年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせ、港区の東京グランドホテル(檀信徒会館、写真)に「TOKYO・禅・アリーナ」の設置を計画している。

五輪の大会期間中の30日間にわたり、来日外国人に宗門の根幹である坐禅を体験してもらい、〝ZEN=曹洞禅〞の認知度を高めるとともに、ホテルが坐禅体験施設を備えたユニバーサルデザインの「ZENホテル」として、世界のメディアにアピールすることを目指す。

すでに宗門挙げてSDGs(持続可能な開発目標)の推進も決定しており、鬼生田俊英宗務総長は「宗門は〝 人権・ 平和・環境〞のスローガンを掲げてきたが、これまで曹洞禅が説いてきた教えと、政府や自治体、企業が取り組み始めたSDGsの理念とも親和性が高く、東京五輪を機に世界の人々に坐禅を中心とした禅文化を〝アリーナ〞で体験してもらい、曹洞禅とSDGsのよりいっそうの敷衍を行っていきたい」と話している。

ホテルにある研修道場で、坐禅、写経のほか、喫茶や、国際布教に関する展示を行い、世界的庭園デザイナーである枡野俊明氏(曹洞宗建功寺住職)の監修による庭園設置も予定。さらに来年7月7日には同ホテルでZENとSDGsをテーマに、著名人を招いたシンポジウムも予定している。

喜美候部謙史教化部長は「〝誰一人取り残さない 〞というSDGsの基本理念の通り、思想や文化、身体障害などのパーソナリティーにかかわらず、限られた設備の中で、できる限り多様な方が参加できる行事になるよう準備を進めている」と語っている。