真言宗護國派 総本山法琳寺を今秋開創へ

真言宗護國派

 

総本山法琳寺を今秋開創へ

仮本堂・金堂の上棟式営む

 

真言宗護國派(北野宥範管長)は25日、総本山となる福龍山法琳寺の開創に向け、仮本堂・金堂の上棟式を営んだ。

真言宗護國派の宗務本庁は仙台市の大本山蓮臺寺に設けているが、仏都である京都の伏見区醍醐三ノ切と宇治市にまたがる3万坪の土地の寄進を受け、大本山蓮臺寺別院として整備し、将来の総本山化を目指す。まず礼拝施設である仮御堂「金堂」の建立から着手した。

「法琳寺」は白鳳時代から一山隔てた小栗栖北谷にあり、中国から帰還した常暁が太元帥法を修法する道場として、また御願寺として太元堂を建立したが、徐々に衰退し廃絶していた。

二實修験道から護國派へと20年にわたり大元帥法を修しており、このたびの土地の寄進を機に、「総本山福龍山法琳寺」の寺名を付けて、縁ある寺院を復興することにした。

金堂には薬師如来を奉安する。また、太元堂の再建も予定しており、すでに本尊を寄進したいとの申し出もある。

上棟式は、相次ぐ台風で工事が遅れたため、棟上げまではできなかったが、北野管長を導師に上棟儀を営み、工事の安全と総本山法琳寺の弥栄を祈念した。

北野管長は「このたびの開創は、100年、1000年計画で進めていく覚悟。後の人に、いつ復興されたのかわかりやすくするために令和元年にこだわり、仮御堂を建立することにした」と話している。

落慶式は11月30日午後2時から、「落慶慶讃理趣三昧法要」として営まれる。