曹洞宗 アースデイに〝禅と食〟でブース展開

曹洞宗

 

アースデイに〝禅と食〟でブース展開

食から環境について考える機会に

 

曹洞宗は20、21日に代々木公園で開かれた「アースデイ東京2019」に3年連続で「Earth禅堂」を出展した。

今年のアースデイ東京のキャッチコピーは「エブリデイ アースデイ」で、曹洞宗では毎日の生活で欠かせない「食」を取り上げ、テーマを“禅と食”で統一し、食から考える環境について人々に訴えた。

ブース内の「食作法ワークショップ」では、修行道場での作法にのっとり、食前に唱える「五観の偈」を参加者も唱え、お粥をいただく体験を実施。(写真)また「写経ワークショップ」では「五観の偈」を写経し、人々に分かりやすく禅の食に対する考えを伝えた。

そしてフードコートでは、東京グランドホテル協力のもと、「禅粥」を販売。修行道場の朝食を再現した体に優しい玄米粥は、子ども連れの家族や、若者、外国人にも好評で、当初の予定販売数を超える盛況ぶりだった。(写真)

アースデイ東京実行委員でもある宇野全智氏(曹洞宗総合研究センター専任研究員)は、「毎年12万人が来場するイベントとしては成功しているが、果たして日々の生活から環境を考える機会になっているのかとの疑問もあった。曹洞宗として何を訴えられるのかを考えた時、毎日の食について、どのような心構えで作って、食べているのかを人々に考えてもらうことが一番分かりやすいのではないかと思った」と、今回のブース展開について説明する。

教化部企画研修課の我孫子高宏課長は「昨年からアースデイではSDGsを掲げているが、一人一人がSDGsにどう関わっていけるのかを考えていこうと、禅食をテーマとした。想像以上に“禅粥”が好評だった。地球にも人にも優しい食事だと支持されたのではないか」と語っている。

熱気にあふれた会場を訪れた喜美候部謙史教化部長は「若者たちに意外なほど坐禅や写経が人気のあることが分かり、禅がグローバルに展開する底力を肌で感じるイベントだった。この力が各寺院の護持につながるような施策も必要だと感じた」と感想を述べている。