曹洞宗大本山永平寺 仏殿、法堂など19棟が国重文に

曹洞宗大本山永平寺

 

仏殿、法堂など19棟が国重文に

山中の壮麗な堂舎群を評価

 

曹洞宗大本山永平寺(福井県)の仏殿、法堂など19棟が「山中に優れた境地を創出する壮麗な堂舎群」として、重要文化財に指定されることが決まった。

文化庁は17日に開催した文化審議会で、文部科学大臣への答申を決定した。

今回指定される19棟は、仏殿、法堂、山門、中雀門、僧堂、大庫院、大光明蔵、監院寮、廻廊(5棟)、承陽殿本殿および拝殿、承陽門、経蔵、松平家廟所門、舎利殿および祠堂殿、勅使門。

永平寺は道元禅師が1244(寛元2)年に開創。九頭竜川支流の永平寺川上流に位置し、谷沿いに広大な境内を占める。幾度かの伽藍焼失を経て、現在の堂舎は近世から近代にかけて整えられた。山門から中雀門、仏殿、法堂を一列にならべ、大庫院や僧堂と廻廊でつないでいる。

承陽殿は道元禅師の廟所で、奥の本殿は1981(昭和56)年に改修され、中央に道元禅師の尊像と御霊骨を安置し、左右に2代から5世までの御尊像を祀っている。

諸堂とも規模が雄大で、内部空間や細部意匠も優れ、山中の自然環境と一体となった優れた境地を創出し、今なお禅宗伽藍の規範となる壮麗な堂舎群としての価値が評価された。