真宗大谷派 2023年に向け慶讃テーマを決定

真宗大谷派

 

2023年に向け慶讃テーマを決定

「南無阿弥陀仏 人と生まれたことの意味をたずねていこう」

 

真宗大谷派は、2023年に迎える「宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃法要」の慶讃テーマを、「南無阿弥陀仏 人と生まれたことの意味をたずねていこう」に決定した。

30日の宗会冒頭で、但馬弘宗務総長が発表した。人口や貧困の問題、格差の問題、環境破壊など地球的規模で感じられる変化や、AI(人工知能)をはじめとする技術の進歩と人間の知性との関係、また、悲しむべき痛ましい惨事が各所で起きる現代社会。宗門も人々もその状況に振り回されて生きざるを得ない中で、慶讃法要を機縁に今一度、宗祖の願いに立ち返ることを訴える。

但馬宗務総長は「この慶讃テーマのもと、立教開宗の勝縁に遇わせていただくことで宗祖の御誕生の意義を確かめ、同時に私自身、人と生まれ歩んでいく方向性をいただくという慶びを共有していきたい。真宗本廟での慶讃法要はもちろん、教区お待ち受け事業など、あらゆる慶讃事業を通して、一人一人の上に、人と生まれたことの意味をたずねていく確かな営みが始まっていくことを心から念願する」とテーマに込めた願いを表明した。

50年前の慶讃法要のテーマ「生まれた意義と生きる喜びを見つけよう」は、今も色あせることなく真宗本廟に掲げられている。今回のテーマはそれに応答するように、親鸞聖人が「人間」を「ひととうまるるをいう」と読んだ点を挙げ、「50年を経た今、あらためて念仏の教えから『ひととうまるる』ことの意味をたずねていく」と宗門内外に表明する。