西山浄土宗 6年ぶりの大授戒会を開筵

西山浄土宗

 

6年ぶりの大授戒会を開筵

全国から800人が参集

 

西山浄土宗は23~27日、6年ぶりの大授戒会を総本山光明寺で営んだ。堀本賢順法主の晋山後、初めての開筵で、立教開宗850年のお待ち受けと位置付けた法会に全国から檀信徒ら約800人が集まった。

参加者は初日から説戒を繰り返し受け、4日目に堂内に特設された蓮台に登って戒体を授かった。最終日は、受戒の報告と感謝を示す法会「御礼拝」を営んだ。(写真)戒体を得た参加者に堀本法主は「今後、難儀にあったり絶対的なピンチに陥ったりして、ややもすると邪な道にそれそうになることもある。それを押しとどめるのが戒体」と垂示した。櫻井随峰宗務総長は「皆さんは仏子となった。み仏のご加護を感じて生きられると思う。永遠に消えない信仰の灯が宿った」と話した。

5日間にわたる法会を乗り切った参加者たちは一様に晴れやかな表情を見せていた。総本山の近隣に住む小西哲さんは「西山浄土宗の教義を知る機会が少ない中で、多くの話を聞くことができた。人として、しっかりと生きていたのかを振り返る機会にもなった」と話し、今回2回目の参加 という島照子さんは「初日は苦しさが上回ったが、今はすがすがしい気分。令和という新しい時代を迎える年に、自分自身も新しくなれる機会をもらった」と述べた。

昨年、逝去した妻の写真を手にして参加した玉置半兵衛さんは「私が入院中に急死し、葬儀にも出られなかった。はかなさを感じ、妻にはかわいそうなことをしたと感じていた。贈り授戒をいただく中で、早く逝くか遅く逝くかの違いがあるだけで、妻はかわいそうなわけではない。無事に浄土に行ければよいのだと気付いた」と参加することで安心を得たと語った。